服薬アドヒアランス管理評価システム
・RFIDタグ内蔵ボトルキャップ eCAP® 自動服薬記録システム
・RFIDタグ内蔵ブリアスター包装 Med-ic® ECM® 自動服薬記録システム
・アドヒアランス評価ソフトウエア本システムを利用した数多くの論文が報告されています。詳しくはお問い合わせください。
Med-ic® ECM® ブリスター包装薬剤用アドヒアランス記録システム
Information Mediary Corp.(IMC社)は医療のアドヒアランス(服薬遵守:adherence)問題に対する対策を専門的に研究開発して きました。そこで Med-ic® ECM®(電子式アドヒアランス・モニター)という医療用のRFIDタグを開発しました。このMed-ic®ECM®は簡単に既存のプリスター包装に付加でき、被験者または患者様は通常通りにプリスター包装から錠剤を取出すだけでその服薬時間と回数を正確に記録します。次回受診する際や薬局で投薬を受ける際に、包装を医者や薬剤師に渡して使用済包装を専用リーダーで読み込むことにより、包装に記録されたデー タを内蔵タグから読取り、服薬データかを簡単にダウンロードできます。患者様の服薬コンプライアンス情報が一目でわかり、このデーターに基づいた指導が可能となります。ノンコンプライアンス患者に集中し、正しい服薬習慣やコンプライアンスの重要性を認識するように、アドヒアランス向上のために指導、教育することが可能となります。
服用量、服用時間の正確なモニタリング
患者様への服薬遵守は病気治療においてクリティカルとなるケースがあります。特に高齢者の自宅での服用においては正確に追跡しにくいのが現状です。
慢性疾患者での薬剤療法管理が必要な高血圧や鎮痛においては、医者や薬剤師はノンコンプライアンスの患者を対象とした改善教育を行うことが可能となります。薬を正確に服用した後の精度の高い効果検証に寄与します。
治験における正確な服薬追跡
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Med-ic服薬管理システム(電子タグ内蔵)
専用のリーダーにより、Med-icまたはeCAPに内蔵された小型バッテリー内蔵のRFIDタグに記録された服薬情報を専用のリーダー(CertiScan)で読み込み、パソコン画面で詳細を確認できます。CertiScanに付属する専用ソフトウエアでアドヒアランスを評価します。これにより、患者様のアドヒアランス不良を一目で確認できます。アドヒアランス追跡は新薬の治験段階においては薬効を正確に評価する上で重要なデータとなります。
ソフトウエアのカレンダー表示では、患者様のアドヒアランスの良/不良を色分けにより一目でチェックできます。また、個々のデータについては服用時間も含め、詳細に検査できます。
患者様毎にコンプライアンス評価値の一覧を見ることができます。
CertiScan®13.56MHz RF リーダーの紹介
Med-ic® ECM®やeCAP®に内蔵されたタグに記録された情報は CertiScan®13.56MHz RF リーダーを通して関係者のコンピューターにデータをダウンロードし、服薬情報をグラフィカルに表示することができます。
CertiScan®リーダーは、直感的で簡単に読み取れるグラフィカル・ユーザー・インターフェスにより(GUI)により、患者様のコンプライアンスデータを日別から年別に表示することができます。
CertiScan®リーダーは、コンプラインス・データの電子記録を格納するのに安全な専用検査データファイルを使用し、セキュリティー強化しています。Med-ic検査データファイルは CSV(コンマ区切り)形式または XML レポートファイルとしてエクスポート可能ですので、MS-Excel のようなスプレットシート・ツールでの表示も行うことができ、学会発表、論文作成やレポート作成に便利です。
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eCAP& bottle
eCAP(スマートキャップ)はこちらをクリックしてください。
病院患者様へ
個人でご使用をご希望の際は、最寄りの調剤薬局にお問い合わせください。スマートフォンによる簡易管理システムも近日中に公開いたします。
アドヒアランスとは? (drug adherence)
世界保健機構(WHO)はアドヒアランス(adherence)を、「患者の行動が医療従事者が提供した治療方針に同意し一致すること」と定義し、以前から使用されているコンプライアンスとの違いとして、患者の治療方針への参加や医療従事者とのコミュニケーションを重要視したものあるとしている。
つまり、コンプライアンスは医療従事者から一方的な指示を遵守しているかを評価するものであり、アドヒアランスは医療従事者と患者が十分なコミュニケーションを取り、双方が同意して決定した治療方針に対しての患者の遵守をみるものである。
1日3回の投与時の平均的アドヒアランスは?
投薬が1日3回の場合の平均的アドヒアランスは、なんと約65%。1日1回投与の場合でも8割程度しかありません、飲まなかった薬はそのまま貯留し、飲まれないまま廃棄されることも多いかと思われます。ジェネリック医薬品の利用も重要ですが、アドヒアランス不良では治療効果が出ないなどの問題で、さらに強力な薬剤による治療へと移行するリスクもあります。また、薬の種類が増えることによっても、前述のアドヒアランス成績がさらに低下することも明らかとなっています。ポリファーマーシーとアドヒアランスは相反する関係にあります。
参考文献:Claxton AJ, et al. Clin Ther 2001; 23: 1296-1310
ボトル容器にRFIDタグを内蔵したeCAP® と ブリスターパック方式のMed-ic® ECM®の2つのソリューション
患者様の長期に渡るアドヒアランスを評価するためには、コスト面のファクターも重要となります。包装の一方の面が柔らかく、そこを破ってヒートから薬を出すブリスターパックでは約30箇所のくぼみに薬剤を入れ、シールすることが可能ですが、一度使用すると再使用はできません。Med-ic®の場合、服薬コンプライアンスの厳格な遵守(服薬遵守)が求められる場合に、特に治験のフェーズでの有用性が特徴です。すなわち、1箇所のブリスターパックの穴に、1回に服用する複数の錠剤やカプセルをいれて使用するため、1回分の薬剤を取った日時が正確に記録されます。
一方、ボトル仕様で用いられるeCAP®は、キャップに内蔵した複数のセンサーにより、ボトルキャップを開けた日時がIDタグに自動記録されます。したがって、ボトルをCertiScan®リーダーでデータを読み取った時点の残薬数を調べることにより、アドヒアランスをさらに詳細に評価することか可能となります。
メーカーが保証しているe-CAP®の作動時間は90日となりますが、本製品を1年間は使用せずに放置しておいても、利用開始日が購入から1年以内であれば、利用期間中の90日はメーカー保証期間となります。内蔵バッテリーは十分な容量を有していることから、通常の室内保管温度であれば、保証期間中にバッテリー切れとなることはありません。(メーカーの動作保証)
ノンアドヒアランスの社会的影響と過剰な医療費
2006年にReginsterは、骨粗鬆症でビスホスホネートを服用している患者のアドヒアランスと、治療と医療資源に対する影響について報告しています。1986年の米国ではノンアドヒアランスの結果として入院治療費が85億ドル増加し、その結果入院して仕事を休んだことによる損失は170 ~ 250億ドルと試算されています。
また、2009年にはNoensらは慢性骨髄性白血病(CML)患者のアドヒアランスを解析し、報告しています。イマチニブ投与患者169名中、アドヒアランスを完全に維持したのはわずか14%、また71%は規定量より少なく服用しており、15%は規定量より多く服用するといったノンアドヒアランスを報告しています。
ノンアドヒアランスがいかに過剰な医療費を生み出しているか、今後日本でも大きな問題となって議論されることと思います。
参考文献:経口抗腫瘍療法におけるアドヒアランス
免疫抑制剤-- 移植臓器の機能維持に免疫抑制剤のクリティカルなアドヒアランスが管理が求められていましうています
臓器移植において、非自己の臓器を移植した場合、一生涯、疫抑制剤を服用する必要があります。この場合、厳格にアドヒアランスをコントロールされなくてなりません。数時間レベルの服用時間のずれが移植臓器にダメージを与えることがあるからです。
ノンアドヒアランスと復帰時の薬効増強
長期処方薬の場合、代謝系の活性化によって薬剤の血中半減期が徐々に早まることは一般的に知られている。こうした中、一時休薬したあとの当初処方量の服用を行なった場合、薬効や副作用が強く出現することがある。医師、薬剤師は患者のこうした行為にも十分注意し、薬効増強や副作用の発現にも留意しなくてはならない。患者申告をそのまま信頼するエビデンスのないアドヒアランス評価のみでは、その制度にも限界がある。
私の研究規模に適したシステムはどっち?
・ボトルキャップにRFIDタグを内蔵したeCAP®
・ブリスターパック方式のMed-ic® ECM®
ボトルキャップにRFIDタグを内蔵したeCAP® と ブリスターパック方式のMed-ic® ECM®のソリューション。それぞれに特徴があります。
まず、予算面で考えます。ブリスターパック方式のMed-ic® ECM®は、パッケージを破った事を電気回路の変化としてチップに記録していきます。したがって、シングルユースとなります。破った箇所のパッケージは不可逆的であり、1回のみ使用できます。Med-ic® ECM®は様々なサイズがあり、1回の投与で破る包装スペースに複数の錠剤やカプセルをいれることも可能です。Med-ic® ECM®には様々なサイズがありますが、独自デザインで作成することも可能です(別途デザイン料が必要となります)。Med-ic® ECM®は、薬剤を被験者が手に取った時間が正確に記録されます。
一方、eCAP®は薬剤を入れたボトルの蓋を開けた時間を正確に記録します。被験者の実際の服用量の確認は、残薬を確認することによって行えます。例えば、被験者が1回に10種類の薬剤を服用する場合には、コアとなる薬剤数種類をeCAP®がついたボトルにいれてエビデンスを記録します。eCAP®は使用開始から数ヶ月を製品保証期間としていますが、eCAP®に搭載するバッテリーがなくなるまで使用することが可能です。すなわち、実質的にはリユースが可能となります。滅菌が必要な場合はガス滅菌を使用してください(保証対象外)。
プロジェクトを開始するには eCAP® あるいはMed-ic® ECM®と、これらに内蔵したRFIDタグから情報を読み取るためのスキャナー1台が必要となります。解析プログラムは1年間の使用料金がスキャナーに含まれています。2年目からは年間使用料のみが必要となります。あとは必要に応じてeCAP® あるいはMed-ic® ECM®を補充するのみです。ソフトウエアはWindows版のご提供となります。ご不明な点は弊社までお問い合わせフォームよりご連絡ください。
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